No. 647 ネオカル日和 / 辻村深月 著 を読みました。
小学生の頃、図書室で出会った本の記憶。夏休み、訪れた田舎で出会った古い土蔵。放課後、友達と買い食いした駄菓子屋。すべてはこの世の物語を紡ぐために。日本の新文化(ネオカルチャー)を徹底取材したルポを中心に著者が本当に好きな物だけを詰め込んだエッセイ集。掌編&短編小説4本も特別収録する贅沢すぎる玉手箱カバーの背表紙を転記
I ネオカルチャー新発見
は、
- 藤子・F・不二雄プロ からスタート。
- 矢来能楽堂、
- Q-Pot.、
- NHK総合テレビジョンの番組「みんなでニホンGO!」、
- 愛宕神社(東京・港区)、
- フジ・ロック・フェスティバル(新潟県苗場スキー場)、
- ポケットモンスター、
- 「LIFE なんでもない日、おめでとう!のごはん。」(2009/3/12ほぼ日ブックス #)
の著者飯島奈美、
なんか、すごい。守備範囲広い。食わず嫌いがない感じ。
大人の事情でしかたなく、は、全く無い。ホントに好きだから取材して、話を聞いて、みんなに伝えている感じ。
II おおむね本と映画の宝箱
子供の頃に読んだというミヒャエル・エンデ「モモ」
を大人になって読み返したお話が印象的です。
また、
いったい辻村深月は何歳なのか(劇場版アニメの第一作公開時にはまだ生まれていないはず)と不思議に思うのですが、これが小説家のなせる技かも。と思い直しました。
自分より上の世代、子供の世代など、自らの世代に限らず、共感を持って読まれる作品を生み出すパワーを持つ著者の懐の深さに触れたのだと思いました。
III 四次元の世界へ
藤子・F・不二雄のSFアニメーション作品。
パーマンの解説に膝を打ちました。
作中の子供向けの台詞は、年代を経た作品でもあり、現代人には多少ひっかかるところがあると思われます。
当エッセイでは、辻村深月が現代の大人が理解しやすいように、言い換えて、その魅力を語ります。
突っ込みどころを指摘するのではなく、その魅力を語る手法は、一緒に居て楽しい友達であること、のお手本のようにも感じました。
IV ショートショート&短編小説
企画物などのオリジナル作品です。
V 女子とトホホと、そんな日々
食べ物など、普段のお気に入りレポ。
甲州弁は、
高校は、より甲州に近い方に通っていたので、土着の人は、似たような話し方をしていたように記憶していて面白く感じました。
2020年 9月24日
No. 647
No. 647