受動態

Daniel Yangの読書日記

No. 475 ぼくのメジャースプーン/ 辻村深月 著 を読みました。

ぼくのメジャースプーン (講談社文庫)

ぼくのメジャースプーン (講談社文庫)

 
柄にウサギのキャラクターがついた三本セットのメジャースプーンセットをアクセサリーとしてランドセルにつけている「ふみちゃん」。彼女から真ん中の一本をもらった「ぼく」は他の人にはない不思議な力を持っている。
この不思議な力でふみちゃんの復讐を画策する「ぼく」の一週間の物語。うまく要約できなかった(;>_<;)

 

誰もまれに思う復讐心「罰を与えたい」「反省してもらいたい」と言う感情を、主人公の「ぼく」に託して、深く、慎重に考えた物語である。と僕は感じました。
そして、子供である「ぼく」を大人の視点から見守る「秋山先生」(「子どもたちは夜と遊ぶ」(上)(下)辻村深月講談社NOVELS2005/05/07
子どもたちは夜と遊ぶ (上) (講談社文庫)

子どもたちは夜と遊ぶ (上) (講談社文庫)

 
子どもたちは夜と遊ぶ (下) (講談社文庫)

子どもたちは夜と遊ぶ (下) (講談社文庫)

 
に登場する先生が再登場します)が、大人とは、子供に接してどうあるべきなのか、を僕にも考えるよう促している、と感じました。

乱暴な要約をすると、この物語は「悪に対する正義の執行」なのですが、その正義は、単純に規定できない、個人的なものでもあることを思い知らされる物語でした。
ふみちゃんが、回復して元気になってくれることを祈っています。
2007年8月11日
No.475
文庫が発売されたので、買ってみました。ちなみに、ふみちゃんのその後については、心配に及ばない事が分かって安心しています。ヒントは、文庫の解説にあります。
2009年5月16日

本のリスト た行