受動態

Daniel Yangの読書日記

No. 468 コーランを知っていますか / 阿刀田高 著を読みました。

コーランを知っていますか (新潮文庫)

コーランを知っていますか (新潮文庫)

 
古典解説本の第8弾。今回は、コーラン
僕が知っているのは『イスラム教の聖典』と言うことだけです。
 
知り合いにコーランを持っている人はいません。
ホテルに泊まっても、聖書と異なり、部屋に常設されているわけでもありません。
僕は、全く内容を知りません。
内容どころか、本の形すら知りません。
ていうか、本の形なの?
 
と、言うわけで本書を読みました。

 

読み始めの
第1話「扉を開けると」から、
典型的なイスラム社会に足を踏み入れた
旅行記第10話「聖典の古里を訪ねて」まで。
コーランの構成
から、
・ おおよその内容、
・ 成立時の社会情勢、
・ アラーとマホメットの関係、
・ 現在まで続くイスラム教とイスラム社会の歴史
に加えて、資料として
コーランの構成一覧表>
イスラム諸国会議機構(OIC)加盟国一覧>
イスラム関係大小いろいろ大ざっぱ年表>
も掲載されいます。
なんとなく「接することが出来たかな。」と思えた読後感でした。
 
読み終えて思ったのは、十億人以上の信者がいるメジャーな宗教(それも生活に深く浸透しているタイプの宗教)なのに、僕は何にも知らなかったんだなぁ。と言うことでした。
印象深かったのは、著者が逆にイスラム教信者に仏教徒に対する感想を聞いた結果を披露したところ、
「宗教では無くて、言ってみれば哲学の類」
だそうです。>仏教
なるほど、イスラム教徒の宗教観をよく表しているような気がしました。
2007年5月27日
No. 468