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受動態

Daniel Yangの読書日記

No. 565 ムーミンパパの思い出/ヤンソン 著 を読みました。

新装版 ムーミンパパの思い出 (講談社文庫)

新装版 ムーミンパパの思い出 (講談社文庫)

 

Kindle版もあるようです。

青い鳥文庫も今年新装になって配本中のようです。 

ムーミンパパの思い出 (新装版) (講談社青い鳥文庫)

ムーミンパパの思い出 (新装版) (講談社青い鳥文庫)

 

トーベ・ヤンソン(Tove Marika Jansson 1914/ 8/ 9 ~ 2001/ 6/27 スウェーデンフィンランド人)によるムーミンシリーズ四冊目の本。原作は「ムーミンパパの回顧録(Muminpappans memoarer)」。スウェーデン語で書かれたもので、1950年にフィンランドのシルト出版社(Schildts Förlags Ab)から"Muminpappans bravader"として出版された後、1968年に改題/改訂して発行されました。僕が読んだのは、2011年に冨原眞弓の解説付きで21世紀版として再版された講談社文庫です。現在講談社文庫はスウェーデン語の原題が表記された限定版スペシャルカバーで発売されてますが、僕のは通常版。ちなみに、限定版は、2014年、トーベ・ヤンソンの生誕100周年に合わせて企画されたもので、全九巻のスペシャルBOXもあります。

ここで、ムーミンの本全九巻を確認しておきましょう。
原作発行順に、日本語のタイトル/スウェーデン語のタイトル/初出年を記します。
  1. 小さなトロールと大きな洪水/Småtrollen och den stora översvämningen/1945
  2. ムーミン谷の彗星/Kometen kommer/1946
  3. たのしいムーミン一家/Trollkarlens hatt/1948
  4. ムーミンパパの思い出/Muminpappans memoarer/1950
  5. ムーミン谷の夏まつり/Farlig midsommar/1954
  6. ムーミン谷の冬/Trollvinter/1957
  7. ムーミン谷の仲間たち/Det osynliga barnet/1962
  8. ムーミンパパ海へいく/Pappan och havet/1965
  9. ムーミン谷の十一月/Sent i november/1970
タイトルのリンクは当ブログ内での僕の感想文です。
第一作は、1991年に再版されるまで長らく忘れられており、世界中で人気を博していたムーミンシリーズの小説版は全八巻だと認識されていたそうです。
第二作は、1956年に改題、改訂発行されたもので、1946年発行当時のタイトルは「Kometjakten」です。
第四作は、1968年に改題、改訂発行されたもので、1950年発行当時のタイトルは「Muminpappans bravader」です。

 

トーベ・ヤンソンは1914年生まれですから、31歳から、56歳までの間に全九作を書いた事になります。
日本では、講談社が一貫して訳を出版しています。今年(2014年)は、文庫の他に新装青い鳥文庫でも配本中です。2014年12月現在、第一作「小さなトロールと大きな洪水」を残して他八作が発売されています。

 

本書=第四作「ムーミンパパの思い出」は、風邪をひいて機嫌が悪いムーミンパパに対し、機転を利かせたムーミンママが自伝の執筆を勧めるところから始まります。
機嫌を直したムーミンパパが、執筆を進めながら、途中書き終えたところまでを子どもたちに語って聴かせる形式で物語が進みます。

 

孤児院の前に、捨て子として捨てられているところからスタートし、ムーミンママと劇的な出会いを遂げるところまでが語られます。
語り聴かせる子どもたち=スニフ、スナフキンの両親も登場します。孤児院を飛び出し、冒険の旅に出るムーミンパパの仲間が、スニフとスナフキンの父親なのでした。

 

ムーミンシリーズの主人公であるムーミントロールは、いつでも家族やムーミン屋敷に出入りする子どもたちと一緒ですが、父親であるムーミンパパは、天涯孤独な生い立ちからスタートして、冒険の中で仲間を得て今に至ると言うのが印象的な一冊でした。

ちなみに、この第四作でスナフキンがミイの異父弟であることが明かされます。

2014年12月14日
No.565